カレカノ

慶太君が拳を固く握り小さく震えているのが分かる。

「お前…彼女と付き合って行く気あるのか?」


「……わかんね」


「今の彼女を保険だとでも思ってんなら、さっさと別れてやれよ!」


「…え?ちょっと待って!慶太君も朱希が誰か別の子を気にしてるって知ってるの?」


保険て事は、慶太君も朱希が他に気になる女の子がいる事を知ってたんだ。


「柚葉…お前…空気読めよ」


「あんたに言われたくないわッ!」


ギャーギャーっ騒いでいたあたし達を慶太君が何も言わずに見つめていた。


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