カレカノ

「そか…良かったね、あと田中って人から預ったよ」

「田中?俺と同じクラスの?友達だったっけ?」


「朱希が渡してって」


「そっか、ありがと」


クリアファイルを床にそっと置いて、コホンと小さく咳をした。


それが大きく響くほど、2人きりの部屋は静かで余計に緊張してしまう。


「……」


話題を探すけど、頭に浮かぶのは朱希の話ばかりで。

慶太君を気付かれないように見つめると、視線があってしまった。


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