カレカノ


「いや…今、来た所」



そう言ってはにかむ慶太君のお弁当箱は、もうほとんど空。



「あはは…って食べちゃってるし」



「早弁したから」



「嘘ばっかり」



彼といるのは居心地がいい。



朱希とは違って、のんびりしてて柔らかな彼の雰囲気にこっちまでのんびり時間を過ごせるから。



愛子は、慶太君と付き合えばいいのにって言うけど彼の気持ちも分からないし彼氏とかめんどくさいのが本音。



「明日、朱希と愛子ちゃん映画に行くんだって」



「へぇ…そうなんだ」



「今、話題のホラー映画を観に行くんだってさ」



あれ??朱希ってホラーとか苦手じゃなかったっけ??



「愛子ちゃんがホラーとか好きで観に行きたいって言ったらしいんだけど仕方なく付き合うらしいよ??あいつも素直に怖いから嫌だって言えばいいのにね??」



「あはは…ホント…馬鹿だね?」



違うよね…愛子が好きでかっこ悪いとことか見せたくないから怖いっていえないんだよね??
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