カレカノ
慶太と昼食を済ませ、教室に戻ると愛子と朱希が楽しそうに話していた。
愛子は、戻って来たあたしに手を振ってみせたけれど朱希はあからさまに嫌な顔を一瞬、見せると軽く手を挙げ愛子に視線を戻す。
「おかえり♪慶太君は??」
「ただいま!なんか先生に呼ばれてるからって戻ったよ…あんたも早く戻りなさいよ!ウザい」
「ウザ…はぁ??お前にウザいとか言われたくないね!!悔しいのか??自分にはいつまで経っても彼氏が出来ないから可愛い彼女をゲットした俺がうらやましいんだろ!!??」
「全っ然!!!うらやましくありませんー!!!愛子が可哀想だわ…あんたみたいなウザいだけの男が彼氏なんてね!!!もっともーっといい男はいっぱいいるのになー!!!!」
「…っんだと!!!ボケ柚葉!!」
「何よ!!やんの??馬鹿朱希!!!!」
二人の低レベルな言い争いをクラスのみんなが笑いながら眺め間に挟まれた愛子は、なんとも言えない表情で見つめていた。