カレカノ


「ごめんね…あたし…トイレに行って来る!!!」




朱希の言い訳もむなしく愛子は教室から出て行ってしまった。





「どうしたんだろ…朱希…あんた…まさか愛子が不安になるような事…」





パキパキと指を鳴らしながら眉間に皺を額に青筋を立てる柚葉にブンブンッと思いっきり否定のポーズをして見せた。





「知らねぇよ…たまに…あぁなるんだよな…」





「そうなの??どういいう時??」





「どういう…思い出せねぇよ…そんな事言われたって」





「ふーん…もっと大事にしてあげなさいよ!!!」





「お前に言われなくてもしとるわっ!!!!」




トイレから戻って来た愛子は、普通に戻っていたけれど…どことなく不機嫌さを感じたような気がして柚葉は気を使い二人から離れた場所で他のクラスメイトと話をしていた。
















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