月と太陽の恋愛関係
「うっわ、これうめぇー
お前も食えよ。」
「いいし別に、
腹減ってないから。」
「ふ~ん」
只今、ファミレスで食事中。
勿論神埼奢りで。
っつか当たり前だし、
姫の頭打たせといて何も無しはありえないからな。
俺は神崎の青くなる顔を無視してどんどん注文を続ける。
その間にも口をパクパクと開けたり閉めたりしている神崎は、まるで水中で泳ぐ金魚、いや、鯉のようだ。
「ぎゅるるるる~…」
目の前にいる王子の腹の虫が鳴いたがそれは無視。
「すいませ~ん、この和風ハンバーグのセットお願いします。
えっと、それからカレーうどんと、イチゴパフェも、」
「えっ、ちょ…」
「何?何か文句ある?
お詫び」
「すいません。
何にも無いです。」
ションボリと財布の中を見る神埼はとてつもなく面白くて、なんだかもっと弄りたくなる。
そんなこんなで2時間ぐらいをファミレスで過ごした俺と神埼。
恐らく財布の中身がすっからかんなのだろう。
悲しげな表情を浮かべる神埼。
それを見て苛めたくなるのは俺だけでしょうか?