月と太陽の恋愛関係
再び窓の方を見る。


三階にあるこの教室。

しかも俺の席は窓際ではないため、昇降口は見えない。


それでも先ほどまでの女子の声が消えたことからもうすでに居ないことが分かった。


そういえばさっきチャイムが鳴ったかも知れない。


俺は前を向いた。

すると男子が集まってくる。


「なぁ、姫今日俺と昼飯食わねぇ?」

と、俺の真ん前に立つ男が言った。


片耳ピアスで髪は明るい茶色に染まっていた。

つまりはチャラ男くんにお誘いを受けた訳だ。


それに続いて次々と男子が同じように誘ってくる。


俺はその一つ一つに「うん」と、適当な返事を返す。

それを聞いた全ての男子が満足そうに笑顔を浮かべる。


男とは単純なものだ。


アイツはどうなのだろうか?

あいつも男と同じように単純に乗っかってしまうのだろうか?



そう考えていた時だった。




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