月と太陽の恋愛関係
夏休みと変化 向日葵と予感
月
あの日から、遠いような近いような微妙な関係を保ちつつやってきた夏休み。
「おい、飯ぃー!」
二宮と離れて自分の気持ちを確かめたいと思っていた。
「おい、聞いてんのかー。」
今日は朝から暑い。
「おーい、」
太陽の光が開け放たれた窓から降り注ぐ。
「おい!馬鹿王子!
聞いてんのかよ!」
気持ち良い朝。
「めーしー!!!」
「あーもー、五月蝿いってば!」
「だってお前、ぜってー聞こえてなかっただろ。」
「聞こえてるっつーの!」
五月蠅い姫さえいなければ、ね。
「早く飯を食わせやがれ。
俺は姫だぞ?」
「だったら、俺は王子だよ。」
「そんでもって俺の召し使いな!」
「違うっつーのつ!」
コイツのせいで俺の生活はブチ壊しだっつーの!
「チッ、目玉焼きかよ。
お前もっとうまそーなもん作れねぇの?」
「王子ですから。」
ハァ…
何でこんな奴と…
どれもこれもあの日が始まりだった。