月と太陽の恋愛関係

「ねぇー、お腹減った。」

「はぁ!?
お前頭可笑しいだろ。」

「…何で?」


少しムッ、としながら問い掛ける。

「だって、あの景色見た後だぞ?」

呆れたようにハァ、とため息をつく。

「だって、景色じゃお腹一杯にはなんないんだよ?」

唇をツン、と尖らし、抗議する。


「見せたかいのねー奴。」

「いいしー別に。」


感動した後の会話とは思えない。

確かにあの景色の後にこの話はどうかと思うけどさ、仕方ないんだよ。


だってあのままだったらポロッ、と言っちゃいそうだったんだからさ。


「じゃあ、どっかに食いに行くか。」


そうやって笑い掛けたりさ、ドキドキさせ過ぎなんだよ。


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