月と太陽の恋愛関係
はぁ…
暇、
暇、
「超暇っ!」
俺は神崎の家で一人留守番な訳で…
アイツはいつものように、でもいつもよりも上機嫌でバイトに出掛けた。
なんで俺がこんな目に…
『チンッ』
トースターの軽やかな音がリビングに響き、パンが焼けた事を知らせる。
トースターの蓋を開ければ、パンの香ばしい匂いが鼻をくすぐる。
パンを皿に乗せ、冷蔵庫からマーガリンを取り出せばこれで準備OK。
テーブルに運び、マーガリンを塗る。
『サクッ』
そして食べる。
「なんか物足りねぇ…。」
あぁ、そうか!
ジャムだ、ジャム!
冷蔵庫を漁る。
「あった!」
イチゴジャム発見!
「~♪」
鼻歌を奏でつつパンに塗り捲る。
二cm程の厚みを持ったイチゴジャムが甘い香りを辺りに運ぶ。
「サクッ」
再びパンを口に運ぶ。
「やっぱ、こーじゃねぇと!」
甘い甘ーい、イチゴジャムがマーガリンと程良く溶け合い、俺の舌を満足させる。