月と太陽の恋愛関係
「はい?」
掌を顔の前でヒラヒラと横に振る夜月。
「だから帰るっつってんの。」
若干苛立ちながらもう一度言う。
「いやいやいや
それは駄目でしょ。
マスター居ないし。」
顔色一つ変えずにサラッと言った。
っつか…後ろに居る爺さんってマスターじゃねぇの?
俺の予想は的中。
爺さんはクールに自分の存在を示した。
それから俺の顔をチラッ、と見て笑った…気がした。
「マスター!
い、いえ、何でもないです…。」
それを知らずか、夜月はさっきよりも激しく手をブンブン、振り回す。
っつか、爺さん笑ってるし…。