月と太陽の恋愛関係
夜月が荷物を置き、キッチンに立つ。


「なぁ、今日外で飯食わねぇ?」

「え?」


蛇口に手をかけ、手を洗おうとしているところで声を掛けた。

蛇口に手をあてたまま口を開けている夜月。


「何?
嫌なの?」

少しだけ不安になった。

もしかしたら行かないかも知れない。



「嫌じゃないけど…」

「あそ、んじゃ行くぞ。」

わざと冷たくしてしまう。


本当は嬉しくて仕方が無いのに。

「あ、うん
ちょっと待ってて。」


不思議そうな表情を浮かべ、リビングから出て行った夜月。


その瞬間俺の頬は自然と緩んだ。



そして夕日に染まる道を二人で歩いた。

とても暖かい空気に包まれた気がした。


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