月と太陽の恋愛関係
そんなこんなで夏休みも残り一週間。
未だに宿題に手を付けていない俺に代わり、夜月がせっせ、と宿題を進める。
脅しも交えて半ば強引だが、宿題なんてやりたくないのだから仕方ない。
「そういやお前今日バイト行かねぇの?」
「残念!
今日は休みでしたー。」
「…ムカつく。」
最近コイツは物凄く生意気な口を利くようになった。
慣れ…なのか。
「バイト行きゃーいいのによ。」
「へーんだ。」
なんだかこんなやりとりが楽しいと思ってしまうようになってしまった俺。
夜月も同じなのか、前よりも笑顔が多くなった気がする。
「よしっ、終わったー。」
体を反らして伸びをする夜月。
「どれどれ…」
脇からテキストを取り、中身をパラパラ、と見る。
「うん、まぁまぁだな。」
「宿題にまぁまぁってあんの?」
「お前字きたねぇし。」
「はっ?」
「それに此処間違ってる。」
「やって貰ってそれってなくね?」
「いいんだよ、俺姫だから。」
「フンっ、別に二宮から何言われてもムカつかないし、字汚いのは元々だっつーの。」
「あそ。」
こんなこと言ってるけど、実際は思って無かったり…。
だってさ、この短時間でこれ終わらすとかスゲー、と思うし。
ま、こんなこと言ってやんねーけど。