月と太陽の恋愛関係
コクリ…コクリ…


首がそっちこっちに激しく揺れる隣の女。

そいつはもちろん夜月な訳で…


っつか、こういうの見ると異様にイタズラしたくなるんだよね。


そっと頬をつねる。


「うわぁっ!ったぁー!」

「プッ…」

目をギョっと開いてこちらを見る夜月。

「くくっ‥。」


堪えても堪えても漏れ出す笑い。


「何…、何やってんだよぉー…。」

「ぷっ‥、だって、お前…くくっ‥。」

「サイテー!
いいし別に!

痛くなかったし!」

頬をさすりながら視線を逸らす。


「いや、涙目だし…。

っつかほっぺ真っ赤…ぷふっ‥。」


「な!!

お前のせいだろがぁあぁぁああぁあぁ!!!」


周りを気にせず叫ぶ夜月。

乗車している人たちの視線が集まる。


「…ぷっ‥。」

顔を赤らめたまま外に目をやる夜月。

「…わぁ‥」


やっぱ、感動する?


そんなの当たり前じゃん。


「次の駅は~…」

俺のお勧めの場所なんだから。


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