月と太陽の恋愛関係

「フゥー…。」

深くついたため息はリビングに響き、そして静かに消えた。


ゴー、とトラックの通り過ぎる音。

気が付けばもう既に夕日が辺りを赤く染めている。


カランコロン、と軽やかに音を立てる下駄。

きっと花火大会に行く人達のもの。


俺には関係ない、そう思う程に花火の事が離れなくなる。

「行ってやっか…。」


一人、笑いながらソファから体を離す。


そして風呂に向かった。


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