月と太陽の恋愛関係
去年の事だ。


俺は中学三年。


弟は小学六年、それからお父さんは職を失った…。


毎日のようにお父さんの暴力から弟を守り抜いた俺の体は痣だらけ。

それでもお父さんの事を思うと我慢するしかなかった。



自分の傍にいた一番大切な人を失って、おまけに仕事まで奪われて、


きっと逃げ道がなかったのだ。

お父さんは悪くない…、そう思って我慢していたのに…。



ある日俺が学校から帰って来ると、一枚の書き置きがテーブルに乗っていた。


そこに書かれていたのは弟と一緒に家を出ると…

最後の方には生活費は毎月送る、と書いてあった。


その時の感情は今でも消えていない。

憎しみに似た、怒り…


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