月と太陽の恋愛関係
キーン、と響く耳鳴り。

その音に混じって聞こえる微かなエンジン音。


その音は少しずつ近づき、やがて俺の前で一台のバイクが止まった。


「おまっ、マジかよ…。」


バイクに跨った、恐らく男が、ヘルメットを脱いだ姿に、俺は驚きの声をポツリ、と落とした。


「よっ!
待った?」

そのバイクに乗っていたのは…

「雄舞…」

「ビックリした?
親父に買って貰ってさ、乗るだろ?」

当たり前のようにニコニコとヘルメットを手渡す雄舞にコクコク、と頷くしかなかった。


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