魔法使いですが、何か?
「えぇーっと…
どちら様…かしら?」

まだ理解できていない
と言う顔でミッシェに問いかける
ミッシェは凛とした表情で
一歩、前に出て
母さんに深々と頭を下げる

「はじめまして、お母様
私はミシェリーゼ・A・クルークと申します
魔法使いです」

なんかとんでもない事いったぁぁぁーー!!

いきなり「魔法使いです」って
痛い子って思われるだけだ!

しかも!なんで
やりきったって顔してるんだよ
妙にイラつくんだけど?!

ほら、母さんだって困った顔を…
「あらあら、そうなの!
若いのに大変ねぇ!」

していなかった
むしろ、輝いていた

目を子供のように輝かせ
ミッシェの手をギュッと握る

「もう夜遅いし、うちに止まっていったらいいわっ!
貴女みたいな可愛い子
放って置くわけには行かないわ」

「えっ…あ、ありがとうございます!!」

意外な展開に僕は呆然と立ち尽くす
ミッシェも突然の誘いで少々戸惑ったが
このチャンスを逃すまいとさらに畳み掛ける

「実は私っ!魔法の世界から
留学して来たんですけど
泊まるお家が無いんです!
ですから…あのっ!」

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