魔法使いですが、何か？

僕のいやな予感は
的中率が高いらしい

動揺を整理しきれていない
僕の目の前で
大胆にも服を魔法の力で着替えたのだ

その細い手で軽く着ていた
パジャマっぽい服？に
触れたかと思ったら
突然、光が弾けて
彼女の服がフリルが大量にあしらわれた
黒いドレスのような
…そう、ゴシックロリータ(だったきがする)になったのだ

多少、手で整えて
次に髪をセッティングする

…いい加減、僕の存在に気付いて欲しい

このままではずっと僕の存在に
気付きそうもないので
僕はわざと、乱暴にドアを閉めて大きな音を鳴らした

そして、ようやく
僕らはお互いと出会えた

僕の不快な顔に
痛々しい女の子は目を丸くする
『あれぇ？なんかこの人に悪い事したっけぇ？』
と言いたげな顔だ


彼女は小さい口で
言葉を繋いだ

「わぅ？ティルちゃん
あなたに何にもしてないですよ？」

「とりあえず、人の家に
不法侵入しておいて
何もしてないはないだろう」

「らわわっこの家のひとですですよっ！？じ、実はティルちゃん
魔法使いなのですよっ」

あぁ、僕は悪い事をしたのだろうか
何故２日続けて非現実的な奴等に会わなきゃいけないんだ