魔法使いですが、何か?
ミシェリーゼ、改め
ミッシェは腕を組んで
あたかも偉そうな態度を
取ってみせた
対する僕は
さっき落ちたお陰で
すこし頭がすっきりした
ようで…幾つかの疑問が
浮かび上がって来た

「なぁ、なんで僕に
そんな事教えるんだ?
そもそもなんでお前
こんな日本に……」

ミッシェは少し考えるように
口に指をあてた

そして…うーん、と漏らして
僕の方を見て言った

「簡単に言えばね
私達はこっちに留学…
ホームステイしに来たのよ」

ホームステイの為に
世界を跨ぐのかお前らは

ミッシェの話は続く

「でも、ちょっとやっかいで
泊まる家を自分で
探さなくてはならないのよ
だから昴?
泊めてちょうだい」

真顔でミッシェは言った
なんの疑いもなく
今年高校生になったばかりの
少年に対してそんな事を
言って来やがった

「…いつまで……?」

1日ならきっと
隠せるしどうにかなる
(ような気がする)
が、ホームステイが
そんなに短い筈がない

ミッシェはいいづらそいに
少し顔を赤らめながら
言った

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