大切な1ページ
クリスマス、お正月と…新しく増えた家族と過ごすイベントは去年よりもうんと新鮮で楽しかった。


そんな日々が三か月ほどすぎた三月。


亜美は相変わらず元気に泣いて、でもたまに笑顔も見せてくれるようになった。



『わぁ~、今亜美ちゃん笑ったよ、あたしの方を見ながらニコってね、笑ったの♪♪』


「違うからぁ~。別にさやの方を見て笑った訳じゃないんじゃない?」


『お姉ちゃんの意地悪』


「あら、さやか顔赤いわよ。もしかして風邪ひいたのかもね」




お母さんの一言で私は体温を計らされ、見てみると【37.5度】


三月と言えばまだ雪が残っていてすごく寒い。
風邪をひきやすかった私は今年もやっぱり風邪をひいてしまい亜美に会わせてはもらなくなった。




『ケホッ、つまんないよぉ、亜美ちゃんは?まだ亜美ちゃんに会わせてもらえないの?ねぇ~お母さん』


「ダメに決まってるでしょ?亜美ちゃんに移ったりでもしたらどうするの?」


『でも、つまんない、つまんない、つまんなーい』


「もう、うるさい、お姉ちゃんなんだから静かにしてなさい。」


『ふんだっ』


「じゃお母さんは仕事行ってくるからおとなしくしてるのよ」


『はーい』



この時の両親はどちらも共働きで私はじぃちゃんばぁちゃんと遊びに来ていた従兄弟のおばちゃんと4人で家にいた。



「大丈夫かい?起きて来て。」


『うん、コタツで暖まるから大丈夫♪♪』


「あまり入りすぎないようにね!!」


『うん!!』







この時の私は何も知らなかった。

コタツの本当の恐怖を。。。

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