吉原くん炎上す
ほどなく、ドアが開き疲れた様子の女性が顔を出した。
白髪がだいぶ混じっている。
表情も暗い。
しかも、パジャマ姿。
だいぶ参った感が出ている。
「正孝の同級生ですか。こんな格好でごめんなさいね。よかったら上がってください」
促されるままに私は玄関口に吸い込まれるように向かった。
どうやら問題の義父はいないみたい。
玄関で靴を揃えると、そのまま右手のリビングに通された。
部屋の中はすごく整理整頓されている。
私の家よりもずっと綺麗に掃除されているんだと思う。