吉原くん炎上す
ソファに座って待っていると、吉原くんのお母さんは紅茶とお菓子をお盆に載せてキッチンから出てきた。
「ごめんなさいね。こんなものしかなくて」
頂きます、といって紅茶に口をつけた。
「それで正孝のことでなにか?」
吉原くんが心配するのも無理はない気がした。
お母さんはすごく弱々しい。
今回の騒動でだいぶ疲れているんだろうと思うけど、それがなくても元々こういう感じなんだろうなって思うほどだった。
「吉原くんとは学校で隣の席なんです。今でもちょこちょこメールのやり取りをさせてもらっています」
そういうとお母さんは少しばかりほっとした表情を見せた。
「よかったわ。あの子、ちゃんと学校でお友達ができているのね」