吉原くん炎上す
「それでですね。実はお母さんの事を彼、だいぶ心配しているんです」
「私の事を?」
不思議そうな顔でお母さんは私の顔を見た。
「はい。取材とかあったと思うので…」
「そうね。取材は確かに。私よりも夫の方が大変で・・・」
そういうとお母さんは黙ってしまった。
「単刀直入に言います」
私は言った。
「吉原くんの義理のお父さんから暴力とかは受けなかったですか?吉原くんが心配していたのはそこなんです」
少しばかり驚いたようで、すぐさま言葉がでないようだった。
「大丈夫。物にはだいぶ当り散らしていたけど。私には手を上げた事はないわ」
「よかった」
私は自分でもこの騒動に大きく関わっていたので安心した。
「それともう一点」
こちらが肝心なのだ。