吉原くん炎上す

そう言うと少しばかり親の顔が戻ってきた。


「わかったわ。まずは正孝と話をします。それでじっくり一緒に考えようと思います」


そう言うと何か吹っ切れたような笑顔を見せた。


「吉原くん、お母さんからの電話を待ってるみたいです。私が電話するとすごくがっかりしたような感じなんですよ」

そうそう、これを言っておかないと。

吉原くんは電話を待ってるんだ。


「まったく、こんな素敵なお嬢さんから電話があるだけでも幸せなのにね」

そういって、薄っすら涙を浮かべて微笑んだ。


私は吉原くんのお母さんが嫌いだった。

でも、話しているうちになんだか可哀相になり、そして最終的には幸せになってほしいって思った。

だって、お母さん笑顔がとってもキュートなんだもの。


今こそがんばりだよ、そう心の中で私は呟いた。
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