吉原くん炎上す
・終りの始まり
それからしばらくの間、私はネットを見なかった。
やるべき事はやったから。
後はリアルな世界でどうやってこの物語が収束するかだけ。
それを決めるのは、吉原くんであり、吉原くんのお母さんであり、外野がいくら騒いでもこれ以上はどうにもならない事だ。
ちょうどお盆を挟んだこともあって、この騒動から私は一時的に離れた。
この夏はずっとこの件にかかりきりだったから、ようやく頭を休められた気がした。
でも、吉原くんの声が聞けない事、そしてメールが見れない事がちょっと寂しいなと思った。
こっちから連絡すればいい話なんだけどさ。
しばらくはお母さんとじっくり話すだろうなって思って。
あるいはそれが変な方向に行ってるかもしれないし、こればっかりは神のみぞ知る、だなって思ったから。
だから、吉原くんから連絡があるまではしばらくこのままにしておこうって決めたんだ。