吉原くん炎上す

その日は吉原くんとお母さんがお世話になっている長田さんの畑仕事を手伝って、昼ごはんも夜ご飯も吉原くんのお母さんの手作りのものを頂いた。

長田さん夫婦は子供がいなかったので、吉原くんを孫のように可愛がると同時に、お母さんまで娘のように思っているんだって。

長田のおじいちゃんもばあちゃんもいつもニコニコしている。

吉原くんのお母さんも既にすっかりなじんでいる様子。


「麻美ちゃんみたいな娘が欲しいなぁ」

お母さんが夕飯の席でポツリと言って、すごく嬉しいような恥ずかしいような
複雑な気持ちになった。


とにかく、1日目は長田さん夫婦と吉原親子と一緒に過ごした。

これはこれですごく楽しかった。

普段から私の家族って覚めてるというか、みんな好き勝手してるから。

私も含めてだけど。


でも、吉原くんと二人きりで話しがしたいなーって頭の片隅ではずっと考えていた。
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