吉原くん炎上す
多分、電凸とかがさっそく掛かってきたんだろうなー、と思いながら彼から受け取ったメモを開く。
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ありがとう
吉原
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たったそれだけ。
彼からの感謝の言葉。
皮肉でもなんでもなく、きっと彼の本心だったんだと思う。
教室内では誰もこの事を気に掛けている人はいない。
私を除いては。
でも、これってみんながびっくりするくらい大事になるんだよ。
優越感でもなんでもなく、私はみんなにそう教えてあげたかった。