強がり♀×俺様♂
「あぁ、疲れた。」


「あの、どちら様ですか?」


「はぁ?俺の事知らないの?」

いや、あんたみたいな俺様ナルシ知りません!

塚、知りたくもありません!


「サッカー部エース、奥田潤。」


「ごめんなさい・・・。わからないです・・・。」

だから、分かりたくもないけど!


「尚の次にカッコいいと言われる俺を知らないの!?」

はぁ?橋本クンの次?ありえない!こんなやつが?


「橋本クンのほうが100倍カッコいいと思いますけど☆」


「何?俺に対してのイヤミ?」

はい☆そうですよぉ~だ!


「橋本クンに比べたら、奥田クンなんて全然ですもん。」


「そっちのほうがいいじゃん。全然可愛いよ。」

この人、何言ってるの?

でも、この人と話すと心が落ち着く。

本当の自分が出せる気がする。

でも、私は自分を出しちゃいけないんだ・・・。


「麻希?」


「名前で呼ばないでください。それに、あなたの彼女になった覚えなんてありませんから。」

こんな自分、だいっ嫌い。

でも、こうするしかないの。


「何、無理してんの?」


「無理なんて、してないです。」

無理してるなんて言われたことないのに・・・。

ヤバいのかな・・・。

ここまで来て・・・。


「俺もさ、お前とおんなじ様な事してたんだよ。」


「え?私、何もしてませんけど??」

何も、してない。


「そうやって、自分の事誰にも見せないで、うわべだけで笑って。自分の事守ってるんだろ?それやってるとな、心が泣いてくるぞ。」
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