愛はそこにありました。
歩いて帰れる距離に新しい部屋も用意してもらった



コンビニに寄って帰ろう


料理が好きなアタシは
シュガー時代から自活していた


アタシって出来た女だわ(笑)



雑誌とジュースを買って

コンビニを出た





目の前に誰かが立ってた


「あ…すいません…」


避けようとして
腕を掴まれた


え…



掴んだ人の顔を見る






「………ゆあ」






「み…かど…」







「元気…だった?」


「うん…」




「なんで…聞いてくれなかったの?」



「……あの…お腹の子に…幸せになってほしかったの」





「あの子の…父親は…「弥門じゃないんだってね」」



ビックリした弥門の顔

そんな顔、初めて見たよ

「じゃあ…なんで…」





「その時のアタシは…少しでも信じちゃったんだ…」

ちゃんと笑えない



「アタシは弥門の子供だと「もういいよ」」



弥門もちゃんと笑えてない


「辛かった?あの妊婦サン見て辛かった?指輪…花屋に頼んだ時…辛かった?」



声が出ない

弥門が歪んで見える


何度も頷く



「よかった…俺…ちゃんとゆあの中にいたんだね」




「みか…ど…ありがと…」



「俺も…ありがと」


弥門…アタシ達は

似過ぎてたんだ…



これ以上一緒にいたら


お互い傷つけてしまう



アタシ…幸せだった…

弥門も
幸せだったよね…






コンビニ前の小さな卒業式

静かに苦笑いで離れていった…
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