愛はそこにありました。
神は…天使は…
ミューズでの毎日は
平凡だった…


今日のお客は


シュガー時代のボーイ

よし君だ!

「久しぶりじゃん♪どしたの?」


「ゆあさん!俺、新しい店始めたんですよ!」



夢だったもんね

あの頃、よく熱く語ってた(笑)

「…と言ってもオーナーはこの人、伽羅谷サンなんだけどね(笑)俺、雇われ店長(笑)」



隣の人を挿した


「伽羅谷サン…はじめまして…ゆあです」


伽羅谷サンは少し笑って


「伽羅谷…博斗です」




夢に近づいたよし君は
熱く語りだし

伽羅谷サンは
時折、笑って相槌をうってた



何度か目があって
アタシが微笑むと
伽羅谷サンから笑顔が見えた


伽羅谷サンの経営学みたいな話や好きな女の子のタイプ、店オープンの失敗談など…

店ってバーなんだぁ

なぜかアタシのテンションもあがってた(笑)


仕事に熱い男の話を聞くのは好き



伽羅谷サンの話は
アタシの仕事への向き方と似てて面白かった



ちなみに隣の席のお客さんがなかなか渋いヤクザサン風で

煙草を出した時、女の子が差し出すライターを断って

「俺、そんなに偉くないから」


その台詞が気になって聞き耳立てちゃった(笑)


「俺が偉くなったら、その時頼むわ(笑)」


偉くなったら…忙しくて来れないんじゃない?(笑)
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