愛はそこにありました。
「…さぁん!ゆあさぁん!」
頬を軽く叩かれ
ゆっくり目を開ける…
看護士サンに救急隊員?
「気がつきました!」
先生が駆け寄る
「お名前、言えますか?」
「塚…いぇ…前田…優亜です…」
住所や年齢、色々聞かれた…
「乃愛!乃愛は?」
「ここにいますよ」
駆けつけた雅人サンが乃愛を連れて入ってきた…
「乃愛!…ごめん…ごめんね…怖かったよね…」
先生が
「前田サン…少し検査をさせてもらいました…これからもう少し検査させていただきます」
「アタシは…先生…アタシは…「今はまだハッキリ言えませんので…」」
アタシはそれからいろんな検査をして
結果を待った…
家族も呼べと言われたので、母親が来た
先生がたくさんの書類を見ながら話始めた…
「優亜サン…小さい頃頭に怪我したりした事ありませんか?」
母親が嫌な顔しながら
「…3才くらいの時、階段から落ちて…頭を強打した事がありますが…その時は病院行ってなんともないって言われて…」
「原因はそれかなぁ…」
は?
「脳に傷があると思われます。出産をキッカケに過敏反応してるようですね…」
「意識障害、記憶障害が見られます…」
過去の所々がないのは事実…
一日の半分以上をぼーっと過ごしてた…
母親は露骨に嫌な顔して帰っていった…
「薬を飲む為、母乳は飲ませないでください」
アタシの母親としての役目まで…奪われた…