恋は甘く、ときにはほろ苦く…(完)




「な、なぜ…その名を」



瞠目をする。




「千里か…それとも咲良か」




ううん、と首を横にふった。





「じゃあ、だれが…」




「そんなの、どうだっていいの。大切なのは、まだきみがその人を好きだと言うこと。忘れられない人だと言うこと。」





淡々と話す桜。




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