恋は甘く、ときにはほろ苦く…(完)
今さらだけど、私は大洲桜。
フツーの女子高生である。
「おはよう!由利!」
「あ~。桜か~。おはよう。いよいよ今日だね!」
後ろに一つ結びをしているのが、篠沢 由利。
…高校からの友人で、一番仲が良い。
「今日、何かあったっけ?」
今日は苦手な数字がある。…宿題やってない。
「もう!忘れたの?今日から、毎週木曜日は部活関係で近くの高校に行くんでしょう?」
近くの高校…?
一瞬ドキリとした。
時間が遅くなる。