white,white
「私のお勧めは、カノンだよ」

 奇跡……か。
 確かに彼女の好きそうなイメージではある。

「そうなんだ? じゃあその曲から聞いてみるよ」

 彼女は「絶対気に入るよっ!」と言って、僕の腕を掴む。
 その指には、今日プレゼントした指輪が光っている。

「本当に赤が好きなんだね」

 彼女の至る所にある赤色のものに目が着き、僕はそう言った。
 そう言えば、このMDも赤色だし。
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