【完】俺の守護霊







拗ねて翔がロッカー室へと入っていったのを確認して、あたしはまた階段を降りて受け付けロビーへと向かった。






カルテを見つけるんじゃなくて。





ただソファーに座ってるだけ。






翔と病院に来てから二時間。





やっときた人物の前にあたしは飛び出す。






『おはよう、真山先生!』




「…今日もか」






あたしを見て横を通って歩いていく。





『あの件、どうなったかなぁーって思いまして…』





あたしはその後ろを付いていく。





「…来い」





真山先生はロッカー室の横の控え室みたいな小さな部屋に入った。





あたしも続けて入ると、真山先生は椅子に座って書類を見だした。




最初に真山先生に気付かれてから毎日ここに来てるんだよね。



怖いとか失礼な事言っちゃったけど、なんか話相手にぴったりだし。





ぜーんぜん怖がんないし、むしろ普通に接してくれるし…





翔はずっと傍にいたら怒るもんね。




真山先生はさすが幽霊を沢山見てきただけあってあたしの話もすぐに理解してくれた。





で、あたしの身元探しにも興味持ってくれたみたい。






ただ…翔みたいに優しくなくて冷たいんだけどね。















< 103 / 251 >

この作品をシェア

pagetop