【完】俺の守護霊
あたし、風邪引くのかなぁ?
『風邪引かないんじゃないかなぁ。幽霊だもん』
「馬鹿だからだろ」
すかさず突っ込む先生。
『馬鹿じゃないよっ!』
「川島馬鹿」
『翔馬鹿ならいいかも!』
ただの馬鹿じゃなくて、翔馬鹿なんだもん!
翔の事で頭がいっぱいで馬鹿なら幸せだもんね〜。
翔もあたしの事で頭がいっぱいになったらいいのに。
「もう昼だぞ。川島の所に行け」
先生は時計を見る。
『何で真山先生は翔の所に行かせたがるの?』
毎日昼休みになると先生はあたしを翔の所に行かせたがる。
「邪魔」
先生に即答で一言バッサリ。
それ、翔と同じだし。
むしろ真顔で真山先生に言われたほうが傷付く…
やっぱあたし邪魔なんだ…
『そっか。ごめんなさい。また後で来るね』
あたしは仕事を続けようとする先生の背中を見ながら部屋を出た。