【完】俺の守護霊
美緒の決意
「どうした」
あたしがしばらく黙って先生を見つめていたら気付いてあたしを見てきた。
『あのね、先生』
「あぁ」
一生懸命になってくれて
ありがとね。
『もう、あたしを探すの…止めよ?』
あたしは今にも泣きそうになったのを堪えながら、先生に顔を見られないように俯いて言った。
何我儘言ってんだって思うよね。
勝手にあたしが巻き込んだのに。
あたしの勝手で探してって頼んだり、もう探さなくていいなんて言って。
「何で」
頭の上から先生の言葉が聞こえる。
いつも先生の言葉は感情がいまいち入ってないから。
顔を見ていないこの状態では本当にどんな気持ちで先生が言っているのか全く分からない。
それでも、申し訳なくて。
あたしは顔を上げようとは思わなかった。