【完】俺の守護霊
「すみません…」
ベッドに横になりながら俺の荷物を横に置く真山先生に言う。
「水分補給はこまめに取れよ。脱水症状になるぞ」
真山先生は俺の横にペットボトルを置く。
「もう帰りたい所だが…お前に話さないといけないことがある」
そう言って真山先生は俺のベッドの横に座った。
「話…?仕事の事ですか?」
仕事の話なら、今じゃなくまた後日改めて聞きたい。
今は頭が朦朧として、話すのも少ししんどい。
「いいから黙って聞け。仕事の話じゃなくて、無駄に明るくてうるさいお前に溺愛してる幽霊の話だ」
「美緒…?美緒の話ですか!?」
俺は起き上がって真山先生を見る。
「名前、確かそう言ってたな…横になってろ。熱が上がる」
真山先生は俺の肩を押す。
俺も大人しくまた横になった。
「なんで美緒の事知ってるんですか!?俺にしか見えないはず…」
美緒は俺以外声を掛けても誰も気付いてくれなかったと言ってた。
「俺は小さい頃から霊感があるからな…見えたんだろ」
落ち着いた口調で話す真山先生。