【完】俺の守護霊
「だから?」
言葉を詰まらせそれから先を言わずに黙った俺に、美緒が静かに聞き返す。
だから…さ
「だから…戻って来て欲しい。
美緒がいない家で何故か分からないけど寝れなくて。
美緒の料理が食べたくて。
昼食とかも全然腹が減らなくて。
美緒がいなきゃ落ち着かなくて。…戻って来て下さい」
そう言うと、俺は美緒を抱き締める力を強めた。
鬱陶しいとか思ってたけど、
いなきゃいないで落ち着かなくて。
俺、どうかしちゃったな。
しばらく黙って抱き締めていると、
俺の腕の中でクスクス笑いだした美緒。
「何笑ってんの」
俺は恥ずかしいけど、きちんと真面目に話したのに。