【完】俺の守護霊
羞恥心でスプーンを口に近づけられても一向に口を開こうとしない俺を見て、
『そんなにあたしのお粥、食べたくないの?』
「んな事ないって!…でも、これはね」
『あ~んしてくれないなら、あたし消えちゃおっかなぁ~…?』
お粥を置いて部屋を出て行こうとする。
「分かったっ!分かったから。はい」
こう脅されたら…しばらくは言う事聞くしか無いみたいだな。
まぁ、病院とか誰かが見ている場所でするわけじゃないし。
ちょっと、いや、かなり抵抗はあるけど。
…仕方ない。
俺は口を開く。
美緒はそんな俺を見ると、ニッコリ笑って
『はい、ど~ぞ』
口の中にスプーンを入れた。
何にも味がないけど、すごく食べやすい。
ここまで俺は弱っていたんだ・・と改めて思う。