【完】俺の守護霊
「あ…持っててくれたんだ」
「なんで置いていったんだよ?」
「しょうがないじゃん。あたしの意志じゃないんだから…はい、付けて」
そう言いながら俺の方に寄ってくる。
…人の気も知らないで。
俺は近づいて来た美緒にネックレスを付けずに、抱き締めた。
「…翔?」
「…いきなり消えたと思ったらまた出てきて…」
「…ごめん」
…びっくりしたけど、生きててくれて良かったと思った。
「ほら…付けたぞ」
そう言ったにも関わらず俺の首に手を回し抱きついたまま離れない美緒。
「美緒?」
「翔……好きぃ…」
久しぶりに聞いたこの言葉。