【完】俺の守護霊







『あとこれ!見て』





美緒は立ち上がると、その場に少し浮いた。




うわぁー…何か見ちゃいけない物を見た気分だな。





「…浮けるのか?」





床に足のついていない美緒を見ながら言う。





どうやって浮いてんだ?





『そう!夕方気付いたの!これであたしは死んでるんだって分かったんだ!
…でもね、これ、太陽が出ている間は無理みたい』






そう言いながら美緒は床に足を付け、座る。






「なんで?」




なんで太陽が出ている間は使えないんだ?






『きっとあたしは昼間に現れるなって言われてるんだろうね。
幽霊って夜に出るものでしょ?』






…昼間には浮くことが出来ない。





痛み、味覚を感じない。





でも感触は感じる?






普通に物や人に触れる…







なんだか変わった幽霊だなぁ…
















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