恋愛両立
素直になること
飲み会も終わって、家にたどり着いた。
玄関の鍵を開け、靴を脱ぐ。
「ふあぁ、疲れた・・・」
ソファに倒れこんでお気に入りの丸いクッションに顔を埋める。
「飲みすぎたぁ。」
そのままウトウトしだした頃。
携帯が鳴る。
ん?誰だ?
なんか忘れ物でもしたっけ?
さっきまで会ってたメンバーを思い出しながらカバンの中の携帯を出す。
着信:藤森敦
携帯に表示された名前を見て焦りだす私。
えっ?えっ・・・どうしようっ・・・
お酒でフワフワしてた頭が一気に冴える。
とりあえず出なきゃっ
鳴り続ける携帯の通話ボタンを押した。
「もしもし?」
平静を装う。
心臓はバクバク鳴り響いてるのに。
「あ、ごめん、寝てた?」
「ううんっ、大丈夫。帰ってきたとこ。」
「そっか、」
小さくため息が聞こえる。
敦くんは私としゃべる時こんな風なため息が多い。
「今さ、近くに居るんだけど、会えない?」
ストレートな言葉。
なのに敦くんは自然に言う。
「えっ・・?」
今から?お酒で顔真っ赤だし、お化粧だってほとんど残ってないっ