恋愛両立
梓沙ちゃんは敦くんの大学の同期で、敦くんの紹介でてっちゃんと付き合いだしたらしい。
「ごめんな、アズがややこしいことするからさ・・・」
”アズ”ってその呼び方にどれだけ仲がいいかわかった。
なんか・・・・・ヤだな・・・
「早紀ちゃん?」
私は”早紀ちゃん”。
ダメだ、なんか子供みたい。
心配そうに敦くんが私を見る。
「なんでもない。部屋クーラーきいてるよね?部屋に入っとくよ。」
「ん、じゃ、俺も行く。」
「え?あ、いいよ。みんな外にいるんだし。」
「なんで?俺早紀ちゃんと一緒にいたい。」
「え・・・・?」
こんな普通の会話にストレートな敦くん。
そのストレートな言葉にどう返していいかわからなくて困っていると
「敦ー!こっちこっち!手伝ってー!」
ケンちゃんが大きな声で叫んでる。
「ほら。ケンちゃんが呼んでる。」
「えー?」
「ダメだよ、格安ツアーなんだから、手伝わなきゃ。」
私がそう言うと渋々敦くんはケンちゃんの手伝いに向かった。