はちみつレモン
「私、一樹の周りにいつも女の子がいてその子達と一樹が仲良くしてても我慢してた。だけど…昨日の事は許せないよ!」

泣きそうになるのを我慢しながらここまで話したけど最後の別れようがまだ言えない。

だって…実際別れるとなると怖いんだもん。
昨日まで隣りで笑ってくれた人がいなくなる…悲しい気持ちでいっぱいだよ…。


「ごめん。あいつとは幼なじみなんだ。最近あいつ彼氏にフラレて…それでほっとけなくて何回か会ってた。でもいつのまにか俺も心音が居るのにあいつの事も気になっちゃって…。最低だよな、俺。」

ってずっと黙ってた一樹はいきなり話だした。

一樹、そんな事言われたらもう私が出す答えは1つしかないよ…。

今の一樹には、あたしじゃだめなんだ。

『じゃあ、一樹にあたしの気持ちは、もう届かないんだね。一樹が別れてほしいなら、あたしは、それでいいから!』

心が押しつぶされるくらい辛かった。

『俺、お前が1番大切だった。でも、今の俺にはお前を大切にできない。ごめん。ほんとにごめん』

と言って下をむいたまま…涙した。いつも笑ってる一樹の最初で最後の涙だった。

そして、あたしたちは、終わっんだ。
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