風にのせて君へ
「お仲間じゃないですかー!
センパーイ!!」
「一緒にするな」
ちぇー、相変わらず冷たいな。
私はふくれっつらでセンパイを見る。
「コイツ先輩っぽくないし、“奏”でいいよ、奏で」
「それを言うならお前もだろ」
ケラケラと笑う雪先輩に、
呆れて答える奏先輩。
トクン、
という音が聞こえた。
……?
この音は誰の……?
私は、二人を見た。
この音はどっちの?
それとも……
……この音は、誰のもの?