memory~君とつながるもの~
「桃香…これ…」
言葉には出せないけど、「リスカ」と言いたいのだろう。

見られちゃった…
私は聖也に何を言われるんだろうと、急に怖くなった。


フワッ…
一瞬何が起こったかわからなかった。
私は聖也に抱きしめられていた。
「ちょっ…聖也!?」

「…何があったかしらないけど、つらかっただろ?」
聖也の声は震えていた。

それは、今まで言われたどんな言葉よりも温かかった。
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