優しい君の、隠れた本音
「紹介してほしい」



そうアキに頼んだのは、牽制の意味も込めて、だった。

自惚れかもしれないけど、アキは俺のことが気になってた、と思う。

だけど、俺がユウナ以外の子を好きになるのはありえないから、だから「これ以上俺を好きにならないで」という意味も込めてアキに協力を願った。


見た目はちょぃチャラいけど、頭の回転の早いアキはそれだけですぐに全てを悟ったみたいで。


何も聞かずに「いいよ」と即答するから、「ありがと」ってちゃんと目を見て感謝の言葉を口にした。

それが俺に出来る精一杯だと思ったから。





卑怯でごめん。


込められたその想いに、きっとアキは気づいてた。




.
< 15 / 48 >

この作品をシェア

pagetop