優しい君の、隠れた本音
□ハロー ボーイフレンド *アキ
『ユウナと何かあった?』


そんなメールを受け取ったのは、お昼ごはんを食べ終えて、夢と現実の境目を彷徨う5時間目。


『特に何もないけど?』

そう返事を送ってから、今更だけどメールの送り主、ユータが教室にいないことに気がついた。


『ユウナ、なんかおかしくない?』

そう言われても、後ろにいるユウナの様子を見ることは出来ない。

でも、教室に戻ってきたときの顔色は悪かった…かな?




私が気付かなかった些細な変化をちゃんと見てるなんて、やっぱり愛のなせる技かなー。



なんて、悠長に構えてる自分に気づいて、ちょっとだけビックリした。



一年前の私だったら、きっとこうはいかない。


多分絶対、嫉妬する。





…こんな風に愛されているユウナに。

そして、私より早く彼女の変化に気づくユータに。




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